演劇連携公演
酔ひどれ船Yoidorebune企み事其之参
偉人志語り『愛するものが死んだ時には、』
〜中原中也86回忌に中也を偲ぶ〜
―闇、のように見えるその黒は、果たして本当に闇なのか―
語り芝居と舞で描く、詩人・中原中也の生涯
これは、命日に捧ぐ「命」の、物語
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プログラム概要
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イベントレポート
日時・会場
- 日時
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令和5年10月21日(土)15:00開演 18:30開演
令和5年10月22日(日)15:00開演 18:30開演
- 会場
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忠綱寺本堂(台東区池之端2-5-43)
プログラム内容
ストーリー
愛するものは、死んだのですから、
たしかにそれは、死んだのですから、
もはやどうにも、ならぬのですから、
中原中也。
詩をいのちとして生きた彼の四方にはいつも
「死」が両手を広げ、微笑んでいた。
―闇、のように見えるその黒は、果たして本当に闇なのか―
語り芝居と舞で描く、詩人・中原中也の生涯
これは、命日に捧ぐ「命」の、物語
出演者・スタッフ
作・演出:山崎愛実(じっぽん-Jippon-)
キャスト:【語り】西嶋咲紀(酔ひどれ船/劇団Q+)、涌井里菜
【舞】池田富美
音響:石巻遥菜
制作・票券:田村恭子
衣装:はりー工房
宣伝美術:中原衣理(劇団Q+)
映像編集:鈴木達也
スチール:harry
撮影・配信:石本千明(一般社団法人銀座舞台芸術祭)
企画・製作:西嶋咲紀(酔ひどれ船/劇団Q+)
Written and Directed by Manami Yamazaki (Jippon)
Cast:
[Narration] Saki Nishijima (Yoidorebune / Theatrical Company Q+)
[Dance] Tomi Ikeda
Sound: Haruna Ishinomaki
Production/Tickets: Kyoko Tamura
Costumes: Hari Kobo
Advertising art: Eri Nakahara (Theatrical Company Q+)
Video editing: Tatsuya Suzuki
Steel: harry
Filming/Distribution: Chiaki Ishimoto (Ginza Performing Arts Festival)
Planning/Production: Saki Nishijima (Yoidorebune / Theatrical Company Q+)
劇団概要
OL役者の西嶋咲紀が、「自分らしい人生を自らの手で選びとる」をテーマに作った個人企画「酔ひどれ船Yoidorebune」。公演ごとにキャスト・スタッフを集め、第1回公演「深海のオフィーリア」(2021年)ではシェイクスピアの「ハムレット」を一人芝居にアレンジ。ピアノ生演奏と踊りと共に上演した。第2回公演「エゴ/エバ」(2023年)では実際のバーカウンターを舞台セットとして使い、家族のやり取りを描いた書き下ろしの会話劇を上演。今回の第3回公演では劇場を飛び出し、寺院本堂にて中原中也の生涯を語り芝居形式で上演する。舞とのコラボレーションで視覚的にも楽しめる作品となっている。
鑑賞・参加方法How to watch
- お申し込み方法
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下記の購入先カルテット・オンラインにて前売販売のお申し込みを受け付けします。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
【料金(税込)】
全席自由席
前売・当日 3,500円
特典(キャスト1名のサイン入り2L版ブロマイド)付 5,500円
配信 2,000円
【販売開始日時】
令和5年9月1日(金)12:00~
【購入先(WEB購入)】
・前売・特典付
https://www.quartet-online.net/ticket/yoidorebune3
・配信
https://yohidorebune.stores.jp/items/644e49483c173d474f063430
- 区民招待について
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◆◆◆当選された方にチケットを発送しました◆◆◆
区内在住・在勤(学)の方を抽選でご招待します。
ご応募は、WEBまたはハガキで受付します。
◆区民招待日時(各公演4名まで)
①10月21日(土)15:00
②10月21日(土)18:30
③10月22日(日)15:00
④10月22日(日)18:30
【WEBでの申込み】
申込フォームより申し込んでください。
【ハガキでの申込】
希望の公演名、招待日時、希望人数(2人まで)、郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、在勤(学)の場合は会社(学校)名、所在地を記入して下記郵送先へ(1人1枚、記入不備、2枚以上は無効)。
[郵送先]
〒110-8615
台東区役所 文化振興課内
江戸まちたいとう芸楽祭実行委員会事務局
「演劇連携公演」区民招待係
【申込締切】
9月29日(金)必着
※応募者多数の場合は、抽選とし、当選の発表はチケットの発送をもって代えさせて頂きます。
※客席までの間に階段があります。予めご了承ください。
お問い合わせ
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酔ひどれ船Yoidorebune
✉ yohidorebune@gmail.com
10月22日(日)は詩人・中原中也の86回目の命日でした。
そのような日に、中原中也を偲んだ舞台が忠綱寺本堂で上演されるということで、期待に胸を膨らませて伺いました。そこには金色に輝く荘厳な本堂があり、3人の出演者が文字通り観客の目の前で熱演されていました。舞台上では、中原中也と3人の女性が登場して、彼の“死”に囲まれた一生が描かれていきます。
荘厳な本堂の中心には阿弥陀如来立像が舞台を見下ろし、中也が目にする数々の“永遠の別れ”を温かい眼差しで見守ってくれているような気がして、お寺で本作品を上演する意義を感じずにはいられませんでした。
物語は中也(西嶋咲紀『酔ひどれ船/劇団Q+』)とその母 中原フク、恋人の長谷川泰子、妻の上野孝子(涌井里菜 3役)との出会いを通して、彼がどのような人物だったかを描いていきます。優等生だった子供の頃の話、勉学で挫折、女優と同棲し詩を志した話、そして、結婚し子供を授かり幸せもつかの間・・・ところどころに彼の詩が、彼の心情に合わせて読まれていきます。また、ダンサー(池田富美)の踊りも中也の喜怒哀楽の心情に寄り添っていて、その世界観は幻想的で、ときには情熱的で美しい舞でした。
中也は多くの「死」と出会います。とても可愛がっていた弟 亜郎の死、6歳年上の詩人で尊敬していた富永太郎の死、散々迷惑をかけた父との別れ、そして、何と言っても最愛の息子 文也の死。楽しそうに子育てに励む中也の笑顔から一転して2歳の実子との別れのシーンでは、中也の心の底から声にもならないうめき声が聞こえ、常軌を逸した悲しみ方は観客を圧倒しました。中也の詩は自分が生きるために必要な心の支えのようなものだった気がしました。しかしながら、その後、文也の死がきっかけで中也は現実世界での精神的支柱を失い衰弱していきます。
中也の人間に向けられた熱く激しい愛情は裏切られ続けて終わったのでしょうか?彼の繊細な心は傷つけられ絶望を感じることもありましたが、私は、小さな楽しみや優しさを見つめる温かい眼差しや希望を見出そうとする彼の魂を、彼の詩を通じて感じました。その愛情は後世の我々にまで届くものだと思います。
脚本・演出は山崎愛実(じっぽん-Jippon-)。中也の苦悩の多い一生を描きましたが、阿弥陀如来立像の真下できっと救いがあるだろうと観客に思わせ、とても後味の良い空間となりました。
舞台が終わり忠綱寺を後にすると、今年の夏の暑さを忘れるように、涼しくて気持ちの良い優しい秋風が私たちを送り出してくれました。
撮影:harry
coming soon
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