演劇連携公演
龍昇企画RYUSYOKIKAKU「父と暮せばThe face of jizo」
8月6日広島―原爆で命を落とした父と一命を取り留めた娘の物語。
戦争を忘れてはいけないという大きなテーマのみならず、「自分が生きている意味」を考えさせられる、井上ひさしの代表作のひとつ「父と暮せば」。
日本という国における平和の奇跡の中で多くの代償の上で生きる私たちは、与えられた命だからこそ一日一日を、顔を上げ、前を向き、自分自身の人生を生きて幸せにならなければいけないのです。
-
プログラム概要
-
イベントレポート
日時・会場
- 日時
-
令和5年1月25日(水)19:00開演
令和5年1月26日(木)19:00開演
令和5年1月27日(金)19:00開演
令和5年1月28日(土)14:00開演
令和5年1月29日(日)14:00開演
January 25, 2023 (Wednesday) 19:00 start
January 26, 2023 (Thursday) 19:00 start
January 27, 2023 (Friday) 19:00 start
January 28, 2023 (Saturday) 14:00 start
January 29, 2023 (Sunday) 14:00 start
- 会場
-
上野ストアハウス(台東区北上野1-6-11 NORDビルB1)
※自転車・自動車共に駐車場のご用意はありません
プログラム内容
■ストーリー
昭和23年の広島。福吉美津江の自宅。
美津江は、父・竹造と二人で暮らしている。竹造は原爆の直撃を受けて死亡したはずなのだが、幻となって美津江の前に現れたのである。美津江は明るく快活だが、心の奥では原爆投下から生き残ってしまったことへの罪悪感を持っていた。勤め先である図書館で原爆の資料を集める木下という青年から好意を寄せられているものの、死者への申し訳なさから親密になれずにいる。竹造は、美津江の日々の話し相手として、彼女を楽しませ、ときに諭し、助言を与える。
美津江は、木下から故郷の岩手に一緒に行こうと誘われたと竹造に告げる。竹造は、それは結婚の申込みで、ぜひ行くべきだと言うが、美津江はまたも逃げようとする。そして父と娘の最後の会話が始まる。
作者の井上ひさしは「あの地獄を知っていながら、知らないふりをすることは、何にもまして罪深いことだ」と書いています。世界がまた戦争に巻き込まれている今、私たちは知っていることは知っていると大きい声で言わなければならないのです。
■スタッフ・キャスト
作:井上ひさし
演出:西山水木
キャスト:龍昇/関根麻帆
照明:千田実
音響:渡邊禎史
■団体概要
1985年に旗揚げし、年1~2本のペースで着実に作品を発表し続けている。一人の役者が、作家・演出家・キャスト・スタッフを雇いプロデュースするというスタイルは、日本の演劇界においては珍しく、これまでも様々な作家(平田オリザ、平田俊子、犬井邦益)、演出家(佐藤信、岡本章、松本修、福井泰司、木村真悟)と手を組み生み出された作品は多岐にわたる。集団としてのポリシーは「役者が舞台上にしっかりと立ち得る劇空間を創り上げること」であり、その実現のためには手間暇を惜しまない。
劇団サイト:http://www.ryusyokikaku.com
鑑賞・参加方法 How to watch
- お申し込み方法
-
下記の購入先カンフェティにて、前売り販売のお申し込みを受け付けします。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
【料金(税込)】全席自由席
前売り・予約 4,000円
当日 4,500円
学生 3,000円
【販売開始日】令和4年12月10日(土)
【購入先】
(WEB購入)https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=69653&
(電話受付)0120-240-540(平日10:00~18:00)
- 区民招待について
-
◆◆◆当選された方にチケットを発送しました。◆◆◆
区内在住・在勤(学)の方を抽選でご招待します。g>
□区民招待日時(各日4名まで)
①1月27日(金)午後7時
②1月28日(土)午後2時
③1月29日(日)午後2時
ご応募は、WEBまたははがきで受付します。
締切り:12月23日(金)(必着)
応募者多数の場合は、抽選とし、当選の発表はチケットの発送をもって代えさせて頂きます。
【WEBでの申込み】
申込みフォームはこちらから
【ハガキでの申込】
希望の区民招待日時、希望人数(2人まで)、郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、在勤(学)の場合は会社(学校)名、所在地を記入して下記郵送先へ(1人1枚、記入不備、2枚以上は無効)。
[郵送先]
〒110-8615
台東区役所 文化振興課内
江戸まちたいとう芸楽祭実行委員会事務局
「父と暮せば」区民招待係
※客席までの間に階段があります。予めご了承ください。
お問い合わせ
-
ストアハウスRYUSYOKIKAKU
☎03-5830-3944
✉info@storehouse.ne.jp
井上ひさしの作品は、優しい言葉で紡がれてユーモアにあふれ、音楽もついたとても魅力に溢れたものです。井上ひさしご自身も「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」をモットーに書かれていて、常に大衆の理解者でした。今回の舞台「父と暮せば」は、彼の生涯のテーマ「戦争」、なかでも「広島の原爆」を取り上げたものです。
戦後3年が経った広島、図書館で働いていて雷の光に驚き、家に駆けこんできた娘の美津江は、原爆で幽霊になった父・竹造と話し始める。原爆の後遺症で雷が怖くまだ左腕が痛いこと、図書館に来る大学研究者・木下に少し恋心があることなどを話す。竹造は木下との恋愛を応援しようとするが、美津江は一歩踏み出すことに躊躇する。なぜなら美津江は原爆で1人生き残ったことに罪悪感を抱いているのだ。自分より美しくて頭のいい親友のおかげで原爆から助かったのに彼女は死んでしまったこと、一緒にいた竹造をがれきの下から救い出せずその場を立ち去ったこと、だから自分は幸せになってはいけないのだと、竹造に訴える。それに対して竹造は、美津江は親孝行だと思って逃げてくれた、そのような別れがあの時何万もあった、それを未来に伝えて欲しい、生への希望を持って生き抜いて欲しいと言うのだった・・・。
戦後の大変質素な畳の居間に、ちゃぶ台と文机が置いてある舞台セットは、2人の役者のセリフと照明で、残酷で悲惨な原爆投下のシーンが浮かび上がり、原爆投下後の広島の悲惨な情景が目前に現れました。親友の手紙が落ちてそれを拾った時に爆発し、大きな火傷をしなくて済んだ美津江の姿、父・竹造が自宅で被爆し、美津江と別れるシーンなどは息が苦しくなるほど壮絶なものでした。美津江(関根麻帆)と竹造(龍昇)、2人だけのセリフの応酬は本物の親子の会話にしか聞こえず、竹造の強面ながら娘の幸せを心から願っている優しい父親の眼差しに涙しました。そして、父親の想いに応えて幸せになろうと決意する娘の姿に未来の光を感じました。井上作品ならではの歌を歌うシーンやユーモアもちりばめられていましたが、本作品は原爆や戦争の悲惨さと平和を願う気持ちにあふれた感動作になっていました。
現代の世界においてもいまだ戦争や核兵器の脅威は無くなっていません。幸せを願って生きていくことが罪と思える世界に戻って欲しくありません。平和の尊さを改めて強く感じ、劇場を後にしました。
写真:宮内勝
coming soon
芸楽祭の概要に関するチラシ・パンフレット(PDF形式)や、バナーを用意しております。
ご自由にダウンロードしてご利用ください。
We are prepared for leaflet,brouchure about outline and banners of Geirakusai.
Please feel free to dawnload the followings.